研究内容 research content
液化空気エネルギー貯蔵(Liquid Air Energy Storage / LAES)システム
太陽光や風力などの自然エネルギーによる発電は,時々刻々,発電量が変化し,電力需要とミスマッチする場面が起こり得ます.電力の需給バランスが崩れると,大規模停電につながる恐れがあり,発電量の変動を吸収・緩和するエネルギー貯蔵が注目されています.
本研究では,大規模なエネルギーを蓄電池よりも安価・低コストに貯蔵し得る,液化空気システムに着目しています.このシステムでは,電力供給過多の場合,余剰電力を用いて空気を液化し,タンクに貯蔵します.反対に,電力需要過多の場合,気化した空気でタービンを回して発電します.蓄電池が電気エネルギーの形で貯蔵するのに対して,本システムでは熱エネルギーと機械的エネルギーによってエネルギーを貯蔵します.発展段階にあるこのシステムのエネルギー貯蔵効率を高めるため,Modelica言語を用いた全体システムのモデル化と最適化を行っています.